こんにちは、ゴルフレッスンプロのカタヤマです。
今回は女子ツアーでも大変好評で使用率が高かったシャフトとその最新作の比較です。
女子ツアーで使用率が高いシャフトとなるとヘッドスピードが近い人が多く、この比較は気になる人が多いのではないでしょうか。
今回はこちら、
『初代スピーダーNXとスピーダーNXグリーン比較してみた』です。
初代スピーダーNXとは?
特徴
スピーダーといえば「SPEEDER EVOLUTION」シリーズがすぐ頭に思い浮かぶ方が多いと思いますが、8年振りにモデルチェンジしました。
コスメもガラリと変わりました。
従来のエボリューションシリーズでは文字は小さめな印象でしたが今回は鮮やかな水色で文字がデッカく書かれているのが印象的です。
文字が大きくて色も派手なので意見は分かれそうですね…。僕は嫌いじゃないですよ。
次に中身ですがENSOと呼ばれるフジクラ独自の動作解析機を使って、VTCと呼ばれるセクション別(手元、中間、先端)にトルクを設定する新たな技術が搭載されました。
ENSO
フジクラ独自の3次元モーションキャプチャシステムのことです。
スイング中にシャフトがどのように動いているのか解析ができ、スイング全体だけでなくインパクト付近でも何が起きているのか計測することでスイングの過程とボール弾道の結果に関連性を見出すことができるようになった。
VTC
VTCとはVARIABLE TORQUE COREの略。
今までトルクはシャフト全体を通して1つの数値として考えられてきたがセクション別(手元、中間、先端)によって異なるトルクを厳密にコントロールすることでより良いパフォーマンスを実現できたとのこと。
NXは中調子のシャフトだが、そこにトルクをセクション別にコントロール。
先端と手元のトルクを高めることで、中調子の振りやすさと、高初速・高弾道の両立を実現した。
結果、インパクトに向けてのロフト角の上昇率が大きくなり、「フェース角がクローズ」、「入射角がアッパーブロー」になる。
スペック
モデル | フレックス | 重量 | トルク |
---|---|---|---|
NX 40 | R | 45.5 | 5.4 |
NX 40 | SR | 47.0 | 5.4 |
NX 40 | S | 48.5 | 5.4 |
NX 40 | X | 50.0 | 5.4 |
NX 50 | R | 51.5 | 4.6 |
NX 50 | SR | 53.0 | 4.6 |
NX 50 | S | 54.5 | 4.6 |
NX 50 | X | 56.0 | 4.6 |
NX 60 | SR | 62.0 | 3.7 |
NX 60 | S | 63.5 | 3.7 |
NX 60 | X | 65.0 | 3.7 |
NX 70 | S | 73.0 | 2.9 |
NX 70 | X | 74.5 | 2.9 |
スピーダーNXグリーンとは?
特徴
スピーダーNXの第2段として登場したの『スピーダーNXグリーン』。
前作から引き続きENSOを用いての開発は行なっているが、VTCのアップデートやカラーリング(ブルー→グリーン)が変更された。
VTCの変更点は、手元側のトルクを締めたとのこと。
これにより中間部との捻れ剛性差を付けさらなるヘッドスピードアップを実現。
ダウンスイング中のシャフトの逆しなりを抑えることで、一体感のあるスイングを可能にしてくれるそう。
スペック
モデル | フレックス | 重量 | トルク |
---|---|---|---|
NX GREEN 40 | R2 | 48.0 | 5.7 |
NX GREEN 40 | R | 49.5 | 5.7 |
NX GREEN 40 | SR | 51.0 | 5.7 |
NX GREEN 40 | S | 52.5 | 5.7 |
NX GREEN 50 | R | 54.5 | 4.9 |
NX GREEN 50 | SR | 56.0 | 4.9 |
NX GREEN 50 | S | 57.5 | 4.9 |
NX GREEN 50 | X | 59.0 | 4.9 |
NX GREEN 60 | SR | 65.0 | 3.8 |
NX GREEN 60 | S | 66.5 | 3.8 |
NX GREEN 60 | X | 68.0 | 3.8 |
NX GREEN 70 | S | 76.0 | 3.0 |
NX GREEN 70 | X | 77.5 | 3.0 |
いざ試打!
試打クラブスペック
スピーダーNX 50S
ヘッド | M4 |
シャフト | 50S |
長さ(inch) | 46.0 |
振動数(cpm) | 243 |
重量(g) | 304.4 |
スピーダーNX 60S
ヘッド | M4 |
シャフト | 60S |
長さ(inch) | 46.0 |
振動数(cpm) | 254 |
重量(g) | 312.8 |
スピーダーNXグリーン 50S
ヘッド | M4 |
シャフト | 50S |
長さ(inch) | 46.0 |
振動数(cpm) | 248 |
重量(g) | 306.8 |
スピーダーNXグリーン 60S
ヘッド | M4 |
シャフト | 50S |
長さ(inch) | 45.75 |
振動数(cpm) | 255 |
重量(g) | 314.4 |
実際に打った感想
スピーダーNX
まずは初代スピーダーNX。
今回は50Sを打ちました。
ワッグルや素振りをしてみると中間部のしなりと、手元側と先端部のしっかり感を感じました。
割とオーソドックスな中調子という感じです。
実際にボールを打ってみると切り返しで中間が滑らかにしなって、インパクト前のしなり戻りで先端がグッと走ってくれしっかりとボールを捕まえつつ力強く飛ばしていってくれます。
ただこの先端が走ってくれると言うのは従来の走り系の先端だけが走る感じとは違って、中間部から先端までが走っているといった感じ。
もう少し違った言い方をすると、釣り竿の先端だけが動くような感覚ではなくシャフトの先端側3分の1がそのまま動く感じです。
中間部のしなり戻りがヘッドスピードを出すのを手伝ってくれるが先端の剛性が高いのでボールが暴れず飛んでいってくれます。
ヘッドスピードを上げて打ってもそれは変わらず、しなり戻りのスピードも比例して速くなるといった感じでそのしなり戻りの勢いと先端剛性の高さが上手くマッチしてボールを捕まえつつ力強く飛ばしてくれます。
特にこのシャフトの素晴らしいと感じた点は、しなってしなり戻る動きにクセがなく非常にタイミングが取りやすいのでスイングが再現しやすいです。
まとめると「飛距離と安定性と再現性を手伝ってくれるシャフト」という印象です。
めっちゃ優秀です。
ただヘッドスピード50m/s付近でボールを叩きに行こうと思うと今回の50Sだとクラブがついてこない感じがありました。
50Sはヘッドスピード40前半の方が打つと飛距離が出てくれそうな感じです。
以前60Sも打ちましたがヘッドスピード45m/s以上の方は6Sを選んでもらうと合うと思います。
スピーダーNXグリーン
次はいよいよスピーダーNXのグリーンです。
こちらも50Sを打ちました。
初代と同じようにワッグルをした瞬間、「んっ?!硬っ!!」。
初代に比べだいぶしっかりしたように感じます。
さらに素振りをしていくと手元と中間部のしなりが抑えられている感じがしました。
実際にボールを打ってみるとやはり初代とは剛性感が全然違います。
手元側と中間部の剛性が上がっているように感じるので、初代NXで感じた切り返しからのしなやかかつ力強いしなり戻りが抑えられ、しなる量もだいぶ減りました。
中間部から先の動きが抑えられたおかげでグリーンはしっかりボールを叩きに行けるし、
打球は低スピンで力強く前に飛んでいきます。
初代とグリーンではだいぶ違うテイストになりましたね。
しなやかにしなりつつ力強いしなり戻りの初代と、初代のクセの無い動き方は残りつつより叩きに行けるシャフトへ変貌したグリーンと言った具合でしょうか。
どんなゴルファーに向いてると感じたか?
スピーダーNX
スピーダーNXグリーン
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は初代スピーダーNXとスピーダーNXグリーン比較してみたでした。
グリーンになってより叩きに行けるシャフトになりました。
逆に初代スピーダーNXはシャフトのしなりを使ってタイミングのとりやすさや飛距離UPをしたい人にオススメです。
フジクラの人気シャフト比較をした記事に興味がある方はこちらをどうぞ。
【ベンタスTR、ブルー、ブラック、スピーダーNX】フジクラ人気シリーズ比較してみた
では。
◇取材協力
ゴルフショップ「MATA打太郎」さん
〒467ー0027
愛知県名古屋市瑞穂区田辺通2丁目14−1
☎︎052ー836ー1120
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