【ベンタスTR、ブルー、ブラック、スピーダーNX】フジクラ人気シリーズ比較してみた

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こんにちは、ゴルフレッスンプロのカタヤマです。

今回はツアーでも使用率の高いシャフトのシリーズを一気に試打してみます!

恥ずかしながら僕はあまり打ってきていないシャフトなのでとても楽しみです♪

今回はこちら、
【ベンタスTR、ブルー、ブラック、スピーダーNX】フジクラ人気シリーズ比較してみた』です。

ベンタスTR、ブルー、ブラック、スピーダーNXとは?

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フジクラの最新シリーズの比較結果はいかに?!

ベンタスTR、ブルー、ブラックの特徴

まずはベンタスというシャフトを簡単にご紹介します。

ベンタスとはPGAツアーでの使用率No.1を奪取すべく開発がスタートしたシャフトで飛距離とコントロール性能を両立したアメリカ発のシャフトです。

PGAツアーでの使用を視野に入れたシャフトだけあってハードヒッターに向けたテクノロジーが組み込まれています。

最初に発売されたベンタスブルーは先端剛性が高く、中間から手元側の剛性を抑えた中元調子で叩けるフィーリングのシャフト。

次に発売されたベンタスブラックはブルーと比べ、先端剛性は高いまま、中間から手元側の剛性を高めています。より叩けてバックスピン、弾道を抑えた元調子のシャフト。

そしてベンタスの特徴的なテクノロジーとして『Velocore Technology』というものがあります。

『Velocore Technology』とは先端の剛性を高くしてオフセンター時のヘッドのねじれを抑制し、優れたボールコントロール性能とボール初速の最大化を実現しているテクノロジーです。

※USモデルにはVelocore非搭載のものがあります。
Velocore非搭載モデルが偽物というわけではないですが、搭載モデルに比べ先端の剛性が落ちるので先端剛性の高いVelocore搭載モデルが欲しい人は、個人売買するアプリ等を使って購入される場合は充分ご注意ください。

そして新たにラインナップに加わったベンタスTRは、ベンタスブルーよりも手元や中間部の剛性を高く、ベンタスブラックよりも手元、中間部の剛性を抑えて設計されています。

さらにフジクラ独自の3次元モーションキャプチャシステム「enso(エンソ)」主導の分析を取り入れたり、最外層に独自の開繊クロス材を採用(「Bi-axial Spread Tow material」)。

中間層の捩じれと曲げの剛性を高めることが可能になり、『ベンタスブルー』や『ベンタスブラック』でも採用された「VeloCore」テクノロジーとの相乗効果で、さらに安定したインパクト、弾道が可能になる。

スピーダーNXの特徴

スピーダーといえば「SPEEDER EVOLUTION」シリーズがすぐ頭に思い浮かぶと思いますが、ついに8年振りにモデルチェンジしました。

今回のシャフトはコスメもガラリと変わりました。

従来のエボリューションシリーズでは文字は小さめな印象でしたが今回は鮮やかな水色でデッカく書かれているのが印象的です。

文字が大きくて色も派手目なので意見は分かれそうですね…。僕は嫌いじゃないですよ。

次に中身ですがENSOと呼ばれるフジクラ独自の動作解析機を使って、VTCと呼ばれるセクション別(手元、中間、先端)にトルクを設定する新たな技術が搭載されました。

ENSO

フジクラ独自の3次元モーションキャプチャシステムのこと。

スイング中にシャフトがどのように動いているのか解析ができ、スイング全体だけでなくインパクト付近でも何が起きているのか計測することでスイングの過程とボール弾道の結果に関連性を見出すことができるようになった。

VTC

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新技術VTC

VTCとはVARIABLE TORQUE COREの略。

今までトルクはシャフト全体を通して1つの数値として考えられてきたがセクション別(手元、中間、先端)によって異なるトルクを厳密にコントロールすることでより良いパフォーマンスを実現できたとのこと。

NXは中調子のシャフトだが、そこにトルクをセクション別にコントロール。

先端と手元のトルクを高めることで、中調子の振りやすさと、高初速・高弾道の両立を実現した。

結果、インパクトに向けてのロフト角の上昇率が大きくなり、「フェース角がクローズ」、「入射角がアッパーブロー」になる。

「フェース角がクローズ」、「入射角がアッパーブロー」と言うことはボールが捕まりやすいのかな?

スペック

ブルー

ventus-bl
ブルーのコスメティックとベロコアのロゴ
モデルフレックス重量トルク
VENTUS BL 5R58.53.7
VENTUS BL 5S59.03.3
VENTUS BL 6S65.03.1
VENTUS BL 6X65.03.1
VENTUS BL 7S76.03.0
VENTUS BL 7X77.52.9

ブラック

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ブラックのコスメティックとベロコアのロゴ
モデルフレックス重量トルク
VENTUS BK 5S57.53.7
VENTUS BK 5X58.53.3
VENTUS BK 6S64.03.4
VENTUS BK 6X65.03.1
VENTUS BK 7S77.03.1
VENTUS BK 7X78.02.8

TR

ventus-tr
TRのコスメティックとベロコアのロゴ
モデルフレックス重量トルク
VENTUS TR BL 5R58.03.5
VENTUS TR BL 5S58.03.3
VENTUS TR BL 6S68.03.1
VENTUS TR BL 6X68.02.9
VENTUS TR BL 7S77.52.9
VENTUS TR BL 7X78.52.7

スピーダーNX

speeder-nx
スピーダーNXのコスメ
モデルフレックス重量トルク
NX 40R45.55.4
NX 40SR47.05.4
NX 40S48.55.4
NX 40X50.05.4
NX 50R51.54.6
NX 50SR53.04.6
NX 50S54.54.6
NX 50X56.04.6
NX 60SR62.03.7
NX 60S63.53.7
NX 60X65.03.7
NX 70S73.02.9
NX 70X74.52.9

いざ試打!

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ベンタスシリーズのパっと見はほとんど同じ スピーダーは新コスメ

試打クラブスペック

ブルー

ヘッドjigen erook2
シャフト60S
長さ(inch)45.50
振動数(cpm)258
重量(g)314.6

ブラック

ヘッドbaldo corsa 435
シャフト60S
長さ(inch)45.75
振動数(cpm)268
重量(g)312.0

TR

ヘッドM4
シャフト60S
長さ(inch)45.75
振動数(cpm)261
重量(g)316.8

スピーダーNX

ヘッドM4
シャフト6S
長さ(inch)45.75
振動数(cpm)254
重量(g)312.6

実際に打った感想

まず最初はブルーを試打しました。

ブルーは中元調子のシャフトです。

素振りをした感じはシャフトの真ん中がまったりしなってくれる中調子のように感じました。

特に先端が走ったりすることなく非常に素直な印象を受けます。

ただやはりPGAツアー使用率No.1を目指すコンセプトがあるだけあってハードです。

簡単にしなる様なシャフトではないです。

実際にボールを打ってみると素振りでも感じたようにシャフトの真ん中が程よくしなってくれてタイミングも取りやすく非常にコントロールしやすいシャフトです。

素振りでも感じた癖がない、素直なシャフトです。

多くのツアープロが使用するのも納得です。

ただヘッドスピードを徐々に上げていき50m/s付近で打つと少し真ん中の剛性が物足りなくなるかなぁという印象があります。

先端は50m/s付近で振っても剛性の高さを感じます。

ベンタスの特徴の『Velocore Technology』の影響だと思います。

振れば振るほど先端はしっかりとボールに力を伝え力強く押していってくれます。

ミスヒットをした時もヘッドのねじれを感じさせずボールの暴れ方がかなり抑えられています。

今回は60グラム台のSを試打しましたが、真ん中のしなり具合や先端の剛性を加味するとヘッドスピード45〜50m/sくらいの方が合う印象があります。

次にブラックを試打しました。

ブラックは元調子のシャフトです。

素振りをしてもしなりを感じません。笑

頑張れば手元がしなる感じですがブルーに比べるとかなりハードです。

具体的にブルーとの違いを説明するとブラックの方が真ん中の剛性がかなり高くなっています。

実際にボールを打っても手元が少ししなる程度なのでヘッドスピード50m/s付近でボールをたたきにいきたい人はシャフトが動き過ぎないので思う存分振れるシャフトではないでしょうか。

次はいよいよTRです。

まず素振りをしてみるとブルーと同じような印象で真ん中がしなってくれます。

ただブルーよりも少し剛性が高く感じます。

実際にボールを打ってみると驚いたことにブルーの時に感じなかったしなり戻りの速さを感じました。

しなる場所やしなり方はブルーと似ていますがダウンスイングでより粘り、その後のしなり戻りが早くボールを力強く押してくれます

ブルーは『素直にまったり』、ブラックは『しっかりたたける』、TRは『ブルーの素直さ+しなり戻りと先端の剛性でボールを力強く押す』といった印象を受けました。

最後はスピーダーNXです。

まず軽く素振りをしてみると手元と先端の剛性の高さを感じ中間は程よく動いてくれるといった感じです。

ベンタスと比較するとだいぶ優しいのかなと思えるくらいしなやかに動いてくれます。

徐々にスピードを上げて振ってもあまり印象は変わらないです。

実際にボールを打ってみると切り返しで中間が滑らかにしなって、インパクト前のしなり戻りで先端がグッと走ってくれしっかりとボールを捕まえつつ力強く飛ばしていってくれます。

ただこの先端が走ってくれると言うのは従来の走り系の先端だけが走る感じとは違って、先端は動かず中間からしなり戻って走るといった感じ。

もう少し具体的に言うと、釣り竿の先端だけが動くような感覚ではなくシャフトの先端側3分の1がそのまま動く感じです。

中間部のしなり戻りがヘッドスピードを出すのを手伝ってくれるが先端の剛性が高いのでボールが暴れず飛んでいってくれます。

ヘッドスピードを上げて打ってもそれは変わらず、しなり戻りのスピードも比例して速くなるといった感じでそのしなり戻りの勢いと先端剛性の高さが上手くマッチしてボールを捕まえつつ力強く飛ばしてくれます。

特にこのシャフトの素晴らしいと感じた点は、しなってしなり戻る動きにクセがなく非常にタイミングが取りやすいのでスイングが再現しやすいです。

まとめると「飛距離と安定性と再現性を手伝ってくれるシャフト」という印象です。

めっちゃ優秀です。

ただヘッドスピード50m/s付近でボールを叩きにいきたい人はベンタスのようなハードなシャフトの方がしなり過ぎずタイミングが合いやすいと思いました。

今回は6Sを試打しましたがヘッドスピード45くらいの人に合いそうな感じです。
5Sも数球打ちましたがこちらはヘッドスピード40前半の方に合いそうですね。

どんなゴルファーに向いてると感じたか?

ブルー

  1. ヘッドスピード45m/s以上の方(60Sの場合)
  2. まったりと真ん中がしなってくれコントロールしやすいシャフトを求めている方

ブラック

  1. ヘッドスピード48m/s以上の方(60Sの場合)
  2. ブルーでは物足りなくしっかりボールを叩いていきたい方

TR

  1. ヘッドスピード45m/s以上の方(60Sの場合)
  2. ブルーの素直な動き方は好きだが少し物足りない、だがブラックでは動かなさすぎるという方

スピーダーNX

  1. ヘッドスピード45m/s付近の方(60Sの場合)
  2. しなり戻りでヘッドスピードが上がりそうなシャフトを求めている人
  3. 先端剛性が高くボールのばらつきを抑えたい人
  4. タイミングの取りやすいシャフトを求めている人

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は【ベンタスTR、ブルー、ブラック、スピーダーNX】フジクラ人気シリーズ比較してみたでした。

最近かなり使用率が上がってきているフジクラのシャフト。

ヘッドスピードがある方はベンタスの3種類から好きなタイプのクラブを選びPGAツアーの選手達と同じシャフトでラウンドしてみてはいかがでしょうか。

もう少し優しくシャフトが助けてくれる方がいいなという方は多くの女子プロが選んだスピーダーNXを使ってみてはいかがでしょうか。

スピーダーNXとスピーダーNXグリーンの比較に興味ある方はこちらをどうぞ
【試打比較】初代スピーダーNXとスピーダーNXグリーン比較してみた

今回試打したベンタスTRと人気のテンセイオレンジ1kの比較に興味がある方はこちらをどうぞ
【人気シャフト比較】テンセイオレンジ1KとベンタスTR比較してみた

では。

◇取材協力
ゴルフショップ「MATA打太郎」さん
〒467ー0027
愛知県名古屋市瑞穂区田辺通2丁目14−1
☎︎052ー836ー1120

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